振り返る過去・考える今

先生の時間外無償労働を当然と思ってる生徒と親へ

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愚痴りたいと思う。不快だったらすみません。

私は副業で予備校講師をやっている。毎年のことだが、突然

「過去問を解いたんですけど答えがないので採点して」

とか

「自分がやってる問題集の長文和訳を添削しろ」

と、講師が引き受けるのは当然だと言わんばかりに、いきなりノートを差し出してくる生徒がいる。

これを読んで下さる人は、

「先生なんだから、勉強してきた子を誉めて、喜んで採点でも添削でもしてあげるのが当然でしょ?」

と思うかもしれない。

でも考えてほしい。

学校の先生の部活動が無給で、休日がつぶれてしまうのと同様のことがここでも起こっているようなもんなんだよ。

私は体調等の関係で、予備校での副業は週に1回、講義時間は3時間。夏や冬の季節講習も、家の近所にある校舎1つにしか出講しない。

ところが、この仕事で生計を立てている大半の講師は、夏も冬も複数の校舎を掛け持ち、朝から夜遅くまで授業を持っている。小論文担当講師は、授業の他に小論文を毎日100枚近く添削して次の日に返却しなきゃならんのだよ。

自分で選んだ仕事だとはいえ、この時期の予備校講師は、時間的にも体力的にも相当の綱渡りをして夏を乗り切ろうとしてるんだ。しかも、雇用が保障されてる社員講師(正社員)が多い塾と違って、予備校講師の多くは、予備校と1年契約を結んで、時給いくらで働いている自営業者。有給などない。だから体調管理は非常に重要なんだ。仕事に穴をあけるわけにはいかない。

その先生の名前で生徒を集めた講座ならなおのこと。講座ができなくなったら予備校は生徒に返金しないといけなくなる。それを避けるためにも、講師は体調を崩さないように踏ん張らないといけない。

言葉を選ばずに言うなら。

講師の承諾もなく、自分が勝手にやりはじめたことなのに、どうしていきなりノートを突き付けてくるんだろう、当然のように。

子供だから仕方ないと言えばそれまでだけど、他人の貴重な時間や体力を、無料で奪おうとしている行為なんだからな。勉強してるのに!というのは免罪符にならんのだからな。

第一、過去問の答えが分かったところで、全く同じ問題など出ない。現代文なら出典は日本語だからまだしも、英語だと出典は世界中からひっぱってこれる。

文法問題だって、その過去問で断片的に学ぶより、しっかりした問題集や参考書で力をつけていれば、講師に全部丸投げしないと自分の出来が分からないなんてマヌケな事にならずに済むんだよ。

教育産業の外にいる方の反感を買うことを承知で書いた。

私のところにも時々そういう子達がくる。でも、一度でもそういう子達を講師が抱え込んで手とり足とり個別指導をすると、色んな弊害が出てくるから、申し訳ないけどやんわり断るようにしている。

弊害のひとつめ。

講師に丸投げして解説してくれるのが当然だと思うようになると、自分でものを考えなくなる。だから成績が伸びなくなる。

もうひとつ。

特定の子の要望にかまけていると、他の生徒が質問しづらくなる。講師が教室にいられる時間は限られているので、いつも長時間あれこれ質問をし続ける生徒がいると、他の子達は待ち切れずに質問をせずに帰ってしまう。同じ授業料を払っているのだから、質問の機会は極力均等であるべきだと思うんだよね。

明日からまた講習が始まるんだけれど、授業と関係がない質問ばかりを持ってくる子がいたら、傷つけずにどう説得すればいいか。ちょいと気が重い夜を過ごしている。予備校講師は人気商売でもあるんだ。生徒のアンケートが悪かったらばっさりクビが飛んだりするからね。

実は、私も少しだけ添削を預かってしまった。この子は合格実績の為に個別指導してほしいと教務からやんわりと言われている子なんだよな。

でも本音を書くなら、そこまで言うなら時給を払え。善意を無償で食い荒らすようなことはやめてくれ。

・・これは完全な私事ではあるんだけど、一昨日、脳血管奇形から来る軽い発作を起こして家で倒れたんだ。3連休だったんだけど、発作の余波は今日になってもすっきりとはとれず。

私は右半身が脱力する発作を起こす。だから、添削しろといわれても、小さな字が書けないんだよな。書こうとするとまた脳が混乱して調子が悪くなる。だから非常に気が重い。

ごめんな。授業を成立させることが最優先になってるのは、私だけじゃなくどの講師も同じなんだよ。

頭の中のもやもやをそのままにしておくと脳の混乱を招くので、一気に言語化して画面にぶつけてみた。

健康な講師は私の何倍も講座を担当してて激務だから、私なんか以上に、彼らの時間を無償で奪うようなことを当然だと思わないでほしい。

 

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いめゆんな

多発性脳海綿状血管腫(家族性・脳幹部含む)を持つ軽度障害者です。与えられた身体や生活環境と折り合いをつけ、最大限の楽しみと幸せをつかみたい、と思いながら生きてきた半世紀を綴ってます。海外ひとり旅歴35年。京都大学卒。医学・医療系大学の講師です。

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