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【ひとり旅歴35年】女性海外ひとり旅のトラブルを減らす10のポイント①

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私がひとりで海外を旅し始めたのは、日本の景気が最高潮だった時期。いわゆるバブル期です。日本人を特別に優遇してくれたり、(下心コミであっても)仲良く親切にしてくれる人が多かった。それでも旅にはトラブルはつきものでした。若ければなおさらですし、オバちゃんになったらなったで、別のトラブルに巻き込まれやすくなるもんです。

35年間ひとりで旅をし続けて私が遭った被害は1つ。ルーズリーフ1枚の盗難です。そんな私が、「こうすればひとり旅のリスクを少しでも下げられるな」と思うことを、具体的に書いてみようと思います。実例を交え、なるべく他のサイトに書かれていないポイントを選びました。

長いので2つに分けます。これが前編です。

女性ひとり旅の安全度をupさせるノウハウ例

自分の意見をはっきりと伝えること ただし基本的には穏やかに

理不尽な扱いを受けたり、「誤解されてるな」と感じた時は、冷静に穏やかに自分の意見を言い、相手の言い分も聞こう。ただし、話し合いの余地がないヤバい人達が相手の時は、穏便かつ迅速にその場を離れてよ。でないと、飛行機の貨物室に乗せられて帰国することになる可能性がある(二度と日本に戻れないこともある)。

バンコクの宿でエアコン付きの部屋を頼んだ時だ。確かにエアコンはついていたが、ついているだけだった。作動しない。冷えない。あんな暑い国で、窓も開けずにエアコンなしで寝られるか。

宿の女主人に声を掛けてエアコンを指さし、「not coolなんですけど(にっこり)」と対処をもとめた。そしたら彼女は「仕方ないでしょ」というジェスチャーをした。不快そうな顔をしている。部屋変えてと言っても応じない。カネ返してと言っても応じない。

穏便に話をして通じなかったら、身の安全を重視して妥協するのが安全だけれど、私個人的にはもう少し少し踏み込むことが多い。表情を変えてもう一度「not coolや!change roomや!(目力upで不満顔に変更)」とエアコンを指さして切りこんでみたら。満室だと言ってたくせに隣の部屋が空いていた。ためいきをつきながら小柄な女主人はけだるく去っていき、テレビドラマの続きを見始めた。ためいきつきたいのはこっちの方や。

訪問国の歴史と文化を勉強しておくこと

理由は2つある。

ひとつ目は、歴史や文化を知っていることで、人との交流がより楽しくなるからだ。「お!お前、日本人なのにここまで知ってるのか!」と喜ばれ、楽しく会話が弾むこともある。博物館に行って、「ふーん。飾ってるのは石だらけだね」などと退屈しなくて済む。スーパーやバザールでも「こういうものを食べてるのか・・あ、ここは昔、あの国の植民地だったもんな」と思えたりもする。せっかく遠くから来たんだから、色々楽しんだ方がいいじゃない♪

ふたつ目は、やってはいけないこと、怒っちゃいけないことを知ることができるからだ。特に、比較的近い過去に争いごとがあった地域では話題に気をつけている。若い世代はさほどでなくても、戦争に巻き込まれた世代の人は、敵意や不快感を心に宿していたりする。

海外だけじゃない。近いところだと沖縄だ。本土の人間を温かく歓迎してくれる人はとても沢山いる大好きな島。けれど、戦争をくぐりぬけてきた人がまだ沢山ご存命であることを忘れちゃいけない。日本兵によって悲しい最期を迎えることになった親兄弟を、目の前で見てきた世代の方々だ。独自の言葉を強制的に奪われ、本土の言葉を押しつけられた世代の方々だ。

同じく沖縄の例だけど、神聖な場所に置かれている石の上にカバンを投げ落とし、「ここ、観光地図に書いてあるから来たけど、何にもねえじゃん。下らねえ」と罰当たりなことをしてるオッサンを見たことがある。

ゴツいオッサン相手に文句を言う現地の人は多くないかもしれないけど、こっちは女のひとり旅だ。知らずにやったことだとしても、女相手だから強く責めても怖くない、と思う人は少なくない。だから、トラブルの種になることは、男性以上に慎重に避けないといけない。

というか、それ以前に訪問先の方々に大変失礼だ。こんなことをしない旅人になるためにも、その土地の文化風習を理解しておくことは大切だ

言葉の問題でトラブルになることもある。沖縄ではOKICAという電子マネーが使われており、モノレールでもバスでも使える。私が持っているのは障害者用OKICAなんだけど、発行枚数が少ないんだろうな、扱いに慣れていない運転手さんが多かった。機械操作に戸惑われた果てに、いらいらした運転手から「あんたなんか降りなさい」と言われることが何度もあった。

標準語の「あんたなんか」は一種の侮蔑表現。「障害者を馬鹿にしてるのか?」と感じるかもしれない。でも、沖縄の「~なんか」は「~は」くらいのニュアンスしかないんだ

ものの収納場所を決めておく

理由は2つ。

まずは盗難や忘れ物対策として。モノの定位置を決めておけば、何がなくなってるかがすぐ分かる。なくなると旅に支障が出たり、現地で入手不可能なものもある。「どこにあるんだろう」と探し回る時間は無駄だし、ずーっと気になって気持ちが散漫になる。

ひとりで行動するわけだから、次の旅程や手配に時間を使う。色々考えることも多い。ひとり旅は判断力を求められる。余計な心配事が増えるとミスが多くなり、別のトラブルを引き起こしかねない

もうひとつは、荷造りをする時に速くて楽だから。出発時の荷造りだけでなく、移動旅をするときにも役立つ。

現地の人が教えてくれる情報は大事

実体験を書いてみる。

シルクロード沿いにトルファンというオアシス都市がある。バザールでスイカを売ってる子と仲良くなって

「これから●●の方に行こうと思うんだけど」と言った時、彼女の顔が曇った。

「あの辺は怖いよ。私達でも女だけでは行かない。この間も韓国人の女の子が気の毒な姿で見つかった。あなたはひとりなんだから。もしあなたが私の親戚だったら絶対に止める

個人旅行者がよく持ってる旅行本に書いていない情報だった

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次は、サマルカンドというシルクロード沿いの街に行くために乗ったバスで、隣に座った女性から言われたことだ。

「あなたの目は黒いし髪も真っ黒。この地方の人の雰囲気じゃない。それ以前に、服を見れば遠くからでも外国人だと分かる。危ないよ。サマルカンドについたらすぐにバザールに行って服と靴を買った方がいい

言われたとおりにバザールに行った。ふと後ろを振り返ると、男子中学生くらいの年齢の集団が私の後ろをぞろぞろと歩いている。珍しいから面白半分についてきたのか、隙あらば何かしようと思っていたのか分からんけど、これはヤベえな・・と思った。真昼間で人通りが多い場所だったのが幸いだ。

民族衣装を一通り買いそろえて歩くようになったら、誰も「あなた日本人?」とは言わなくなった。黒い髪はスカーフで目立たなくなった。「顔が少し東洋っぽいけど、中国の血が混じってる人なのかも」くらいにはなってる、とバザールのおばあさんから言われた。

これだって、バックパッカー御用達の有名ガイドブックに書かれていなかった。現地の女性からの情報はとても大事だと痛感した。

あれ以来、現地女性の服装には気を配るようになった。なるべく悪目立ちしないよう、そして地域によっては宗教的な問題も絡むから、なるべく現地の女性と同じような服装をするよう心がけている

食べ物・飲み物に関する注意点

旅先で親切にされた人から食事に誘われたり、食べものをもらったりした時の注意点

「親切にしてもらったし、仲良くなったのに、誘いを断るのは気の毒かな、気まずいよね・・」という気持ちになりがちだけど、ガードを下げ過ぎないように気をつけてね、と言いたい。

そして、食べ物や飲み物は体調に直結するので、怪しげなものは絶対に食べちゃダメだよ。

男性だって体調管理は必須なんだけど、女性はそれ以上に気をつけた方がいい。自分で動けなくなったら車などで病院に連れて行かれることになる。でも必ず病院に車を走らせるとは限らない。往診の医師のふりをして、不埒な男があなたに服を脱ぐよう指示するかもしれない。どちらも、知り合いになった女性バックパッカーから聞いた話だよ。

口に入れるもので一番怖いのは水。どこに行っても飲まないわけにいかないからね。

水道水が不衛生で飲めない国では水を買うよね。でも、容器を再利用して中に水道水を入れて売ってることもあると聞くよ。店で飲むドリンクに入ってる氷も、生野菜や生魚などを洗ってる水も、おそらく全部が水道水だと思って警戒すべき。

そういや、夫がインドでうっかり刺身を一切れ食べて、強烈な下痢が収まらなかったこともある。原因は水じゃないかもしれんけど、リスクのあるものは食べないに越したことはない。飲み物は基本、コンビニで買うようにしている。ペットボトルのフタにゆるみがないことを確認して。生魚も生野菜も絶対食べない。

地図を見ずとも歩けるよう、事前に地理を把握しておく

スマホがなくなったら道が分からないのは非常に怖い。道を聞きながら目的地に行くという方法もあるけど、分からなくても適当に答える人が多い国もある。「一緒に行こう」と言われてとんでもないところに連れて行かれることもある。

紙の地図を手に入れるか、旅行ガイドブックから切り離して、必要なエリアだけが見えるように小さく折りたたんでポケットに入れておくこと。ちらっと見てすぐに隠す。アナログだけど、電池切れの心配がない。地図はとても大事なので、スマホだけに頼ってはいけない。「こいつ、道も分からない女なのか」とすぐにバレにくくするために。道に立ち止まって地図を広げてる人、怖いことやってる自覚をもってね。

 

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いめゆんな

多発性脳海綿状血管腫(家族性・脳幹部含む)を持つ軽度障害者です。与えられた身体や生活環境と折り合いをつけ、最大限の楽しみと幸せをつかみたい、と思いながら生きてきた半世紀を綴ってます。海外ひとり旅歴35年。京都大学卒。医学・医療系大学の講師です。

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