ゆるやか不定期日記 脳血管以外の身体ケア 健康管理と将来への備え

だら~ん♪と脱力して生きていこう。食いしばり過ぎて歯が割れてからじゃ遅いから

若い頃の私は虫歯と全く無縁な人生を歩んできた。身体と同様にデカくて頑丈、白くてきれい。

私を誉めるパーツがあるとすれば歯。あとはお察しということでとりあえず歯。

そんな無敵な口腔ライフを20数年送ってきたというのに。

 

夕食が水炊きだった とある冬のある日。

歯間にはさまってるエノキダケを楊枝でつついた瞬間、口腔内から出てきたのはエノキダケではなくて歯。歯だったんだ。

エノキダケをとらえて離さなかった歯。正確に言うなら歯の半分。

包丁で切ったかのような割れ方をしている。上から歯茎に向かって縦に欠けている。断面が白いので原因は虫歯じゃない。

 

おおお なんてことだ。

オノレの歯を破壊するほど私はエノキに激しい圧を掛けていたというのか。

こんなことになるくらいなら、口の横からエノキを露出したまま生きていればよかった。

エノキよ私の歯を返せ。

 

欠けた歯がそこそこのデカさだったので歯医者に行かざるを得ない。

歯医者だけは縁のない場所だと思ってたのに。

初めて見る診察台。

ここは私が来るところじゃない・・・

挫折感を感じてた私のところに医者がやってきた。

 

「はーい!こんにちはー!じゃあまず口の中をみせてねええ!」

 

精神状態を心配したくなるハイテンションな医者がやってきた。

大丈夫かこいつで。挫折感の上に不安がプラス。

 

割れた部分をくりくりとよーく観察。そのあと他の歯のチェックが始まる。これまでの歯科検診とは違い、えらく念入りだ。

「そうなのねえ・・・」

何がや?

「あらら・・・」

何やねんな。

「おおお!」

せやから何やっちゅうねんな。

「さて、おじょーさま」

どこにおじょーさまがおるんや。

「歯にたくさんスジがはいってますっ。よーするにヒビってことですね!」

 

「ヒビ・・・。私の歯に何が起こったんでしょうか?」

ディズニーランドのキャラみたいな医者の説明によると、噛む力が強すぎて複数の歯にヒビが入っており、歯が割れた原因は爪楊枝の圧の問題ではなく、すでに入ってたヒビが割れたせいだとのことだ。

 

「ということは、将来ほかの歯もヒビ部分から割れてしまうってことでしょうか(怖え)」

「ありえますー」

「何か予防法は・・?(怖え)」

クスリは ねーのか、歯に塗布して歯を強くするとか、パテみたいなのを塗って隙間をふさぐとか。

 

「だら~んと楽に生きましょう♪」

は・・・!?なんですと?

「おじょーさまの場合、人よりも歯を食いしばる力がすごーく強いんですね~。きっと目一杯歯を食いしばってここまで生きてきたんじゃありません?」

なんだよ急に占い師みたいに。

「歯を食いしばっちゃダメ。意識して だら~ん♪ あ、口の定位置は、重力のなすがままに、アゴはもっと下。口の中にぽこーんと空洞ができますよね!奥歯も離れますよね!」

お、おう。

「おじょーさまは多分、普段からずっと奥歯をかみしめてて、力を入れてモノを持ったりするときには、さらに奥歯に力が掛かる。だから割れやすいんですよー」

確かに。口の中に空洞ができてる状態が普通なんだと今まで知らんかったわ。

 

「で、割れちゃった歯なんですけどー。また割れる可能性もあるんで、かぽっ!と銀色のをかぶせちゃいます」

・・・20代にして銀歯ばばーデビューなの私?

保険外治療で白い歯にできるとか、保険の範囲内でもそれなりに白い歯を入れられるとか、とりあえずそんな話は出ず(これは今から30年くらい前の話だ)。

でも確かに縦に割れる状態では、歯の強度を保つために歯を丸ごと金属で覆うのがよいのだろう。多分。

 

後日わたしの口腔内に収まった銀歯は今も健在で、話すたびにキラキラとその存在をアピールする。

どーせ自分では見えんのだし、見栄えよりも実用性重視!と割り切れる年齢になっているから無問題。

 

むしろ歳食ってからの私を悩ませ続けているのは、

「欠けてませんよ~。頑張ってまーす♪」ってな顔をしてるくせに、定期健診で

「このヒビの隙間から奥が虫歯になってます・・

と指摘され、ごっそり削られて さようなら せにゃならんヒビ入りの歯たち。

 

「歯が割れないように寝る時は必ずマウスピースをつけてくださいね」

と半透明のマウスピースを作ってもらい愛用し続けること10年。

私は何本のマウスピースに穴をあけ、挙句の果てには真っ二つに割ってしまったことだろう。

1本3000円がゴミになることゴミになること。

 

辛いことの多い、ちょっと特殊な環境で生きてきたとはいえ。

歯を食いしばって耐えること、乗り越えること、堪える(こらえる)ことが多かったとはいえ。

一生モノの自分の体を破壊してまで頑張る必要はあったんだろうか。

ミッキーマウスみたいなテンションの歯医者が言ってた通り、頑張り過ぎてる人は、意識して「だら~ん♪」と心の中で唱えると良いことが待っている。

 

これだけは自信を持ってお伝えしたい。

大変な時代を生きているご同輩。そしてお若い方も。

だら~ん♪

の重要性をぜひとも心に留めておいて頂きたく思う。

 

 

0
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ちいでる

家族性多発性脳海綿状血管腫(脳幹・脊髄も含む)を持つ軽度障害者。治療不可。大きめの出血を起こして命を奪われる前に、私が生きた半世紀の記録と経験を書き遺します。具体的には45キロやせたダイエット法・病気や障害をぶち抜いて幸せをつかんだ記録・意外と楽しい今の暮らし・ひとり旅バックパッカーの旅行記など。大阪出身。

-ゆるやか不定期日記, 脳血管以外の身体ケア, 健康管理と将来への備え

© 2021 + ちいでる + 家族性多発性脳海綿状血管腫と暮らす半世紀 Powered by AFFINGER5